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親父になる 第二部・26歳で息子を授かり、本当の意味での親父になるまでの物語。 第二部。(全25話)
親父になる 第三部・26歳で子供を授かり、本当の意味での親父になるまでの物語。新連載(連載中)

2015年11月2日月曜日

9話 バイト 3

親父になる

NO.・ 9


お昼近くになると、大樹のバイトも慣れてきて、仕事も順調に進んできたよ。
ぺそは照明器具を配り終えていたんだ。
そろそろ散らかったダンボールの片付けにはいるみたいだったんだ。

「大樹、この部屋を終わらせたら、昼飯にするぞ」
「え?もうお昼?」
「そうだよ。あと15分で12時だ」
「へえ、なんか時間が経つのが早いなあ」
「ははは、そうか?」

仕事なんてさ、夢中になれば時間なんて忘れちゃうもんね。
大樹も大樹なりに夢中で仕事をしていたんだね。

「よし、この部屋終わり。昼飯だ」
「はあ、お腹すいたあ」

緊張感から解き放たれて、大樹も空腹感を覚えたみたい。

「ぺそーー!今、どこだーー!?」

誰もいない現場だからね、でっかい声でぺそを呼んだんだ。

「1階の2部屋目ー!」
「昼飯にするぞー!1階のベランダで食うぞー!」
「ほーい!」

ベランダは南向き、ぽかぽかとして気持ちがいいよ。

「さあ、お弁当だよ。食べて、食べて」
「おお、旨そうだ。大樹、食べるぞ」
「うん、いただきまーす」

大樹もよっぽど腹がへってたんだろうな。
俺と同じくらいの弁当を、俺より早く食べちまった。
俺も職人の早食いだったけどね、この日は大樹には負けたわ。

「大樹、1時まで45分あるからな、休憩だ」
「うん」
「とーちゃんは寝るからな、大樹も昼寝していいんだぞ」
「え?ここで?」
「そうさ、職人なんて、どこでも寝ちゃうんだぞ」
「そうなの?」
「ああ、じゃ、おやすみ」
「うん」

俺は勝手に寝ちゃったよ。
いつもの癖でね、1時には不思議と起きるんだよ。
それまでは熟睡さ。
いつものことさ。

「あー、よく寝た」

やっぱり俺は1時に起きたよ。
あれ?大樹がいない。
ぺそもいない。
車かな?
車に行ってみたけど、いなかったよ。
仕方ない、また叫ぶか。

「ぺそー!大樹ー!どこだー!?」
「1階の4部屋目ー!」

なに?休んでないのか?
休憩時間に仕事だと!?
俺は2人を見つけて言ったんだ。

「おい、ぺそ、何考えてるんだ。休憩時間くらい休め」
「だって、少しでも仕事がはかどったほうがいいでしょ?」
「そんな問題じゃない。休む時は、休まなきゃ、体がもたないんだよ」
「今日ぐらいいいじゃない」
「だめだ。大樹には仕事を目一杯やることと、休む事を覚えさせるんだから」
「だってさ。。。」
「だってじゃない。メリハリをつけた仕事を覚えさせろよ」
「うん、わかった」
「3時の休憩は長めにするからな」
「うん」
「大樹、続きの仕事をするぞ」
「うん」

ちょっと、ぺそにはきつく言い過ぎたかな、って思ったけど、今回は大樹のバイトが目的だから、本当の仕事を覚えさせたかったんだ。
だらだら仕事をするなんてのは、誰でもできるんだよ。
休み時間に仕事をするなんてのは、誰でもできるんだよ。
だけどね、仕事は目一杯する、休むときは休む、っていうことを、覚えさせたかったんだ。
それで、ちょっと言葉がきつくなっちゃったんだ。

まあ、ぺそには今夜、酒でも呑みながら話せばわかってくれるだろう。
そんなことより、大樹の仕事っぷりを見てやらなきゃな。

こうして午後の仕事が始まったんだ。


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これまでの読み物
「親父になる 第一部」 「親父になる 第二部」
「生まれるということ」 「土に呟きながら」 「右手を眺めて」 「小さな記憶」

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